君をひたすら傷つけて
業界は話が回るのが早い。フランスで活躍していたトップモデルのアルベール・シュヴァリエの電撃引退。そして、私の日本の帰国となると色々なことを想像するのもわからないではない。でも、ニューヨークの仕事が原因ではない。
ただ、私が踏み出せなかっただけだった。一歩でも半歩でも踏み出すことが出来たら、アルベールは受け止めてくれたろうし、あのまま、婚約して結婚もしていただろう。それが出来なかったのは私の愛が育ってなかったから。義哉以上に好きになれなかったからだった。
破談は自分の意志だった。
「ニューヨークのことは関係ないわ。ただ、道が違っただけ。だから、篠崎さんが気にする必要もないし、お兄ちゃんが謝る必要もないわ」
「なら、海の専属スタイリストを受けてもらえないか?前にも言ったが、俺は海の周りにいるスタッフは最高の人材をそろえてやりたいと思っている。雅はスタイリストとしての腕もいいが、何よりも海が雅の選ぶ服が好きだから、どうしても雅に海のスタイリングを一手に任せたい。これは、昔からの知り合いというのではなく、海の意思だ」
前にお兄ちゃんのプレゼントを選んだ時に、一緒に篠崎さんの服も選んだ。それが縁でニューヨークでも一緒に仕事をした。そして、冗談かと思っていた『専属スタイリスト』の話がされる。
「自信ないわ」
「雅の仕事は自信を持っていい。リズさんに磨かれた技術とセンスは日本でも十分に通用する」
ただ、私が踏み出せなかっただけだった。一歩でも半歩でも踏み出すことが出来たら、アルベールは受け止めてくれたろうし、あのまま、婚約して結婚もしていただろう。それが出来なかったのは私の愛が育ってなかったから。義哉以上に好きになれなかったからだった。
破談は自分の意志だった。
「ニューヨークのことは関係ないわ。ただ、道が違っただけ。だから、篠崎さんが気にする必要もないし、お兄ちゃんが謝る必要もないわ」
「なら、海の専属スタイリストを受けてもらえないか?前にも言ったが、俺は海の周りにいるスタッフは最高の人材をそろえてやりたいと思っている。雅はスタイリストとしての腕もいいが、何よりも海が雅の選ぶ服が好きだから、どうしても雅に海のスタイリングを一手に任せたい。これは、昔からの知り合いというのではなく、海の意思だ」
前にお兄ちゃんのプレゼントを選んだ時に、一緒に篠崎さんの服も選んだ。それが縁でニューヨークでも一緒に仕事をした。そして、冗談かと思っていた『専属スタイリスト』の話がされる。
「自信ないわ」
「雅の仕事は自信を持っていい。リズさんに磨かれた技術とセンスは日本でも十分に通用する」