君をひたすら傷つけて
「雅さん。あの、ステージの傍まで行っていいですか?」
里桜ちゃんは私を真剣な表情を浮かべながら聞いてきた。本当ならお兄ちゃんに了解を取った方がいいのは分かっていた。でも、私は里桜ちゃんの気持ちを優先することにした。女の子も守られているだけでなく、見守りたいという気持ちもある。
「もちろんよ。里桜ちゃんさえよければ一緒に行きましょう」
私はお兄ちゃんの携帯に連絡をしてから、里桜ちゃんと一緒に部屋を出た。このホテルは何度か使ったことがあるので、出来るだけ人に会わずに会見場に行くための道も分かっている。
会見場のステージの傍まで行くと、お兄ちゃんは私と里桜ちゃんの姿を見つけ、ゆっくりと頷くと少しだけ場所を開けてくれた。報道の激しさが増す中、『篠崎海。結婚記者会見』の始まりだった。
土浦社長は集まってくれた挨拶だけ言うと、すぐに篠崎さんの方を見て目配せした。会見の核心は社長からでなく、篠崎さんが自分で言うようだった。
「今日は忙しい中、お集りいただき、誠にありがとうございます。この度、私、篠崎海は一般女性と結婚することになりました。彼女とは結婚を全手にお付き合いをしており、一緒に住んでおります。週刊誌にあるような事実はありません」
矢継ぎ早に投げられる質問に篠崎さんは素直に自分の言葉で答えていた。作られた答えではないからか、流暢に言葉が綴られる。
「喫茶店でコーヒーを飲んでいた彼女に一目惚れして声を掛けました」
「彼女と一緒の時間を過ごすうちに自分の気持ちが本物だと気付きました。だからプロポーズしました」
「本当なら彼女の誕生日に入籍するつもりでした。しかし、こんな記事が出て、中途半端なままだと彼女を傷つけてしまう。だから、入籍しようと思いました」
「好きな人じゃないと一緒に住んだり出来ないし、結婚なんかしません。俳優という仕事をしていますが、私も普通の男です。彼女と一緒に幸せになりたいと思っています」
里桜ちゃんは私を真剣な表情を浮かべながら聞いてきた。本当ならお兄ちゃんに了解を取った方がいいのは分かっていた。でも、私は里桜ちゃんの気持ちを優先することにした。女の子も守られているだけでなく、見守りたいという気持ちもある。
「もちろんよ。里桜ちゃんさえよければ一緒に行きましょう」
私はお兄ちゃんの携帯に連絡をしてから、里桜ちゃんと一緒に部屋を出た。このホテルは何度か使ったことがあるので、出来るだけ人に会わずに会見場に行くための道も分かっている。
会見場のステージの傍まで行くと、お兄ちゃんは私と里桜ちゃんの姿を見つけ、ゆっくりと頷くと少しだけ場所を開けてくれた。報道の激しさが増す中、『篠崎海。結婚記者会見』の始まりだった。
土浦社長は集まってくれた挨拶だけ言うと、すぐに篠崎さんの方を見て目配せした。会見の核心は社長からでなく、篠崎さんが自分で言うようだった。
「今日は忙しい中、お集りいただき、誠にありがとうございます。この度、私、篠崎海は一般女性と結婚することになりました。彼女とは結婚を全手にお付き合いをしており、一緒に住んでおります。週刊誌にあるような事実はありません」
矢継ぎ早に投げられる質問に篠崎さんは素直に自分の言葉で答えていた。作られた答えではないからか、流暢に言葉が綴られる。
「喫茶店でコーヒーを飲んでいた彼女に一目惚れして声を掛けました」
「彼女と一緒の時間を過ごすうちに自分の気持ちが本物だと気付きました。だからプロポーズしました」
「本当なら彼女の誕生日に入籍するつもりでした。しかし、こんな記事が出て、中途半端なままだと彼女を傷つけてしまう。だから、入籍しようと思いました」
「好きな人じゃないと一緒に住んだり出来ないし、結婚なんかしません。俳優という仕事をしていますが、私も普通の男です。彼女と一緒に幸せになりたいと思っています」