君をひたすら傷つけて
本当に心配症だと思う。日本にいる時はそんなに飲むことはなかったけど、パリでリズとまりえに鍛えられた。確かに酔ってはいるけど、まだ、お兄ちゃんに介抱してもらうほどではない。それよりも一人になりたかった。心の奥底がざわざわする。揺れる気持ちを冷やしたいと思った。
今日はお兄ちゃんといるとどうしても義哉のことを思いだしてしまう。もう何年も経ったのにこんなに義哉の事ばかりを考えてしまう引き金になったのは篠崎さんと里桜ちゃんの結婚式だろう。夢見たことが目の前にあると心は騒いだ。
「大丈夫。お兄ちゃんもシャワー浴びて、ゆっくり寝てね。明日は起きたら連絡するから食事一緒にしましょ」
「ああ」
「おやすみなさい」
「おやすみ」
私はお兄ちゃんの部屋を出て、目の前にある自分の部屋に入ると、まっすぐに冷蔵庫の前に向かった。中から取り出したのは水ではなく小さなボトルワインだった。
高級ホテルなだけあって、ルームサービスを頼まなくてもいいくらいに飲み物は入っていた。
結婚パーティでリズと飲み、さっきもお兄ちゃんと一緒に飲んだのに、もう少し飲みたいと思う。飲むなら、あのままお兄ちゃんと飲んでもよかったと思うけど、これ以上、お兄ちゃんと一緒にいると義哉のことを思いだしてしまう。少しお酒を飲み、饒舌に自分の心を語るお兄ちゃんは義哉のことを思いださせた。
出会ったのはどこにでもある高校の教室だった。ごく当たり前の出会いを切り裂いたのは、当たり前でない別れだった。高校生の別れが死だなんて思いもしなかった。目を閉じ、少し呼吸を楽にするよう息を吐いて目を閉じると思いだす。
今日はお兄ちゃんといるとどうしても義哉のことを思いだしてしまう。もう何年も経ったのにこんなに義哉の事ばかりを考えてしまう引き金になったのは篠崎さんと里桜ちゃんの結婚式だろう。夢見たことが目の前にあると心は騒いだ。
「大丈夫。お兄ちゃんもシャワー浴びて、ゆっくり寝てね。明日は起きたら連絡するから食事一緒にしましょ」
「ああ」
「おやすみなさい」
「おやすみ」
私はお兄ちゃんの部屋を出て、目の前にある自分の部屋に入ると、まっすぐに冷蔵庫の前に向かった。中から取り出したのは水ではなく小さなボトルワインだった。
高級ホテルなだけあって、ルームサービスを頼まなくてもいいくらいに飲み物は入っていた。
結婚パーティでリズと飲み、さっきもお兄ちゃんと一緒に飲んだのに、もう少し飲みたいと思う。飲むなら、あのままお兄ちゃんと飲んでもよかったと思うけど、これ以上、お兄ちゃんと一緒にいると義哉のことを思いだしてしまう。少しお酒を飲み、饒舌に自分の心を語るお兄ちゃんは義哉のことを思いださせた。
出会ったのはどこにでもある高校の教室だった。ごく当たり前の出会いを切り裂いたのは、当たり前でない別れだった。高校生の別れが死だなんて思いもしなかった。目を閉じ、少し呼吸を楽にするよう息を吐いて目を閉じると思いだす。