イケメンすぎてドン引き!
白くきめ細やかな肌、
日差しにすけた茶髪、
きりっとぱっちり二重まぶた、通った鼻筋にやや薄の唇。
「どうも、俺吉野って言います。オブチさんって言うんだ。
石段で靴落としたよね? 片足だけだと危ないだろうし、心配だったんだよー」
その男子は爽やかな笑顔かつ爽やかな口調で、そう言い放った。
うわ、うわぁ……。
あたしは、「拾っていただいて、ありがとうございますた……」
と岩塩のような笑顔でお礼を言うことしかできなかった。
――まさか、このウ○コローファー事件が、
シンデレラのごとく、
あたしに奇跡の恋をもたらしてくれるなんて……
ではなく。
大失態な大攻撃をくらわせてしまった相手が、
超絶イケメンすぎて、
あたしはときめきを通り越し、
すげードン引きしていた……。