イケメンすぎてドン引き!
☆
「はぁ~~~」
先生から数学再テストのお知らせを頂いてしまった。
これで再び悲しい点数を取ってしまうと、夏休み補講の対象になってしまう。
これは夢ではなく、まぎれもなく現実と言う名の悪夢。
「あー期末に向けて勉強したはずなのに、また勉強かよ~」
「オブちゃん大変だね~。今回数学ハズレだったらしいし」
いつも通りの昼休み。
パンを片手にしながら、ミーちゃんに慰められるあたし。
あたしも他教科は平均を取れたのだが、苦手な数学だけは今回見事にドツボにはまってしまった。
「あ、だったら吉野さんに教えてもらったら?」
「え、えええ、えええ!?」
ミーちゃんの大胆発言(?)によってパンを吹き出しそうになってしまう。
そういえば、吉野先輩って、
ルックス良くて運動も勉強もできるスーパーイケメンだった。
『お前の弱いとこも、今みたいな可愛いとこも、もっと見せて』
ぎゃああ、そんなこと考えてると、この前のお祭の後のこと思い出しちゃうじゃん!
顔がどんどん熱くなってしまう。
でも、先輩なら短期集中スパルタで教えてくれそうだし、
次会ったときにそれとなーくお願いしてみようかな。
「そういえば、お前、ノリ坊と最近どーなん?」
「え? その、あのののの」
急にヒロキ氏があたしたちの会話に割り込んできたため、更にテンパってしまう。