イケメンすぎてドン引き!
「一応、ラインとかはちょいちょいしてるけど……」
「ふーん、お前があのイケメン先輩と祭に行ってたこと知って、あいつすげーヘコんでたよ」
「へ?」
何であたしが先輩と一緒だったことで、ノリ坊が超ヘコむんだろう。
もしかしてノリ坊氏……
吉野先輩狙いっすかーーー!?
って。違う違う。
「お前、あれじゃね? モテ期来たんじゃね?」
「え、そんなわけないって。しかも、そんなニヤニヤされても困るんだけど!」
ヒロキ氏のあおりを口では否定しつつも、ほんの少しだけ自覚してしまっていた。
ほら、ノリ坊、あたしと仲良くなりたかったって言ってたし。
あの神社の祭にも微妙に誘われかけたし。
「ノリ坊かぁ……確かに超いい子だし、逃すのはもったいないけど。
まあ、どっちを選ぶかはオブちゃんが決めることだもんね~」
「いやいやいや、どっちを選ぶとか、あたしなんかにそんな権利ないしー!」
今の言葉から察するに、ミーちゃんもノリ坊のことを高く評価しているっぽい。
うーん。それにしても。
なぜイケてるタイプのノリ坊が、
目立ちもせずモテもしないあたしなんかに構ってくれるんだろう。
ま、世の中には多種多様な趣味嗜好をお持ちの方がいらっしゃるってことで。