イケメンすぎてドン引き!


体をびくつかせながら、顔を上げると……。



――ドクン!!



スミスさんはあたしのすぐ目の前にいて。


少し目を細め、切なげな視線を向けていた。



なにこれ。


何でそんな顔であたしを見るの?



早くなっていく鼓動が体の動きを封じているようで、上手く息ができない。



どうしよう、抵抗しなきゃ!



「行かないで。お願い……」



普段とは違う、彼のかすれた声が、更にあたしを動けなくする。



頬に触れていた指は、そのままあたしのサイドの髪の毛をいじり、

束が耳にかけられる。



どうしよう、顔が見れない。



その目を見たら体がどんどん熱くなってしまいそう。

(まさか、スミスさんの目には遠赤外線効果が!?)



スミスさんは更にあたしに顔を近づける。



「……す、スミスさん?」



「モモカちゃん、可愛い」



髪の毛がかけられ、あらわになった耳に、直接吹きかかる甘い囁き。



初めての感覚に頭の中が麻痺しそうになる。

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