イケメンすぎてドン引き!



その時――


ガラッ、と教室の扉が勢いよく開かれた。



「はぁ、はぁ。おまたせー! ……って。え?」



そこには手にジュースのパックを抱えた吉野先輩が。



走って戻ってきたのか、軽く息切れをしている。



あ……先輩……!



スミスさんは「ごめんっ、モモカちゃん」と、気まずそうにつぶやき、あたしからゆっくり腕をほどいた。



助かった、という気持ちと、こんな自分を見られて恥ずかしいという思いが、ごちゃまぜになる。



吉野先輩を見ると、ノーマルな笑顔は、唖然とした表情に変わっていた。



そして、その手から、

ぼとり、ぼとり、と手にしたパックが足元に3つ落ちた、



その瞬間――。



「汚物にさわるなぁぁぁーーーー!!!!」



ぎゃーーーーー!?!?




< 94 / 262 >

この作品をシェア

pagetop