とんだ勘違いから
「ねえ、私女に見える?
本当に?」
さっきから何度聞かれたことか。。。。
俺を助けてくれたコイツは女装をした男なんだと思った。
男とカテゴリに入れられるのはイヤみたいで、心は女、男性に恋をする女よ、なんて言いやがる。
「別にいいんじゃないの?
俺の親友もそんなのいっぱいいるし。」
これは本当のこと、アメリカに来て現地採用の社員にはそんな奴がうじゃうじゃいたから。
それから俺はこいつと話をした。
こいつの名前は
郷田玲夜。
男っぽい名前が嫌で、玲と呼んで欲しいと。
俺と同い年でアメリカには脱サラしてバーテンダーの学校に留学している。
その学校の帰りに寄ったバーで飲みつぶれている俺を見つけたみたいで
見る限りストレートの俺がなぜかゲイバーにいて気になったんだと。
むちゃくちゃな飲み方に呆れ後ろをつけてきたっていう、全く好奇心の塊の玲だがそのおかげで助かった。
その日はあの公園で警察がドラッグのディーラーとの銃撃戦があったらしくて流れ弾にあたって死んでいたかもしれない。
それを玲のリビングのテレビでニュースを見た時初めて知って俺は驚いた。
こんな出会いからコイツとはすっかり意気投合して仲良くなった。
さっぱりした性格でズケズケ物を言うので気を使わない。
女の格好をしているが俺といるときは全く女を感じさせない、媚びてこない。
俺は背も高いし昔高校時代にスカウトされて読者モデルをしたこともある。
大学の時もアルバイト代わりにモデルをして稼いでいた。
だからかなりモテたほうだ。
紗綾と知り合うまではそこそこ誘われて付き合ったりもした。
しかし紗綾が現れてから俺は彼女一筋の男になっていってた。
玲と知り合ってからは俺は女と真剣に付き合わないと会社では貫いていたためこいつが俺の本命の彼女のふりをしてくれて
そのおかげで会社の女からの色目がなくなって仕事がしやすくなった。
しかしそんな時間も長くは続かず勉強したあと玲は日本に帰っていった。
だからあいつから頼まれたらノーとは言えないのかもしれないな。