あなたと恋の始め方①
ここは東京ではなく静岡。それに今、折戸さんが住んでいるフランスのパリとも違う場所におすすめの店があるなんて驚きだった。そして、カフェを出て、一緒に歩いて行った先にあったのは名前も聞いたことのない店だった。今日の昼の高見主任といい、折戸さんといい、静岡に住んでいる私よりも詳しいなんて凄いと思ってしまう。営業課にいたのだから、出張とかもあり、土地勘はあるのかもしれないけど、それにしても凄いと思わずにはいられない。
駅から少し歩いた場所にあるその店は高級そうな香りがして、敷居が高いのは明らかだった。漆喰の壁に黒檀のように鈍く光る木がしっとりとした雰囲気を醸し出す店の玄関には暖簾もなければ看板もない。情緒溢れる一軒家という雰囲気のその場所が寿司屋とは思えなかった。
「ここですか?」
「うん。ここ」
そういうと、折戸さんは何事もなかったかのように中に入っていく。カラリと引き戸を開けて入るとそこにはこじんまりとした空間が広がっていて、店の中に入って一番にドキッとしたのは檜の香りだった。店の佇まいからみてそんなに広い店とは思わなかったけど、中は思ったよりも広い。長いカウンターがあって、中には二人の職人さんと、淡い藤色の着物を着た上品な女性が入ってきた私と折戸さんを見て穏やかに微笑んだ。
「いらっしゃいませ」
「先ほど予約させて貰った折戸ですが…。」
予約?ここに来ると決めたのはさっきなのにどうやって予約を取ったのだろう?
駅から少し歩いた場所にあるその店は高級そうな香りがして、敷居が高いのは明らかだった。漆喰の壁に黒檀のように鈍く光る木がしっとりとした雰囲気を醸し出す店の玄関には暖簾もなければ看板もない。情緒溢れる一軒家という雰囲気のその場所が寿司屋とは思えなかった。
「ここですか?」
「うん。ここ」
そういうと、折戸さんは何事もなかったかのように中に入っていく。カラリと引き戸を開けて入るとそこにはこじんまりとした空間が広がっていて、店の中に入って一番にドキッとしたのは檜の香りだった。店の佇まいからみてそんなに広い店とは思わなかったけど、中は思ったよりも広い。長いカウンターがあって、中には二人の職人さんと、淡い藤色の着物を着た上品な女性が入ってきた私と折戸さんを見て穏やかに微笑んだ。
「いらっしゃいませ」
「先ほど予約させて貰った折戸ですが…。」
予約?ここに来ると決めたのはさっきなのにどうやって予約を取ったのだろう?