あなたと恋の始め方①
どうにか誤魔化した私の脳裏に甦ったのは本社営業一課の日々。高見主任や折戸さんを中心とする精鋭の社員。懐かしく思い出すけど、今が充実していると感じるのはやはり私が研究の仕事が好きなのだと思う。本社営業一課の仕事も楽しかったが、それ以上に研究が好きだった。
だけど、あの本社営業一課で過ごした日々は私にとっていい糧になっている。人と関わらないで生きてきた私には大きな変化でそれには自分でも驚く。気軽に声を掛けることが、高い垣根のように感じていたが、実際はそんなでもなくて、アッサリと飛び越えることが出来た。私の傍にいる人は東京北研究所にいる時よりも格段に増えている。
同僚と話しながら少しだけ自分を出すことにも慣れてきた。自分の思いを言葉にするのは難しい。でも、それは大事なことだと今は分かる。でも、小林さんのことは別。
こんなに近くにいるのに、こんなにも好きなのに、私は『好き』ということは言えないでいる。その言葉で今の優しい関係が壊れてしまうのが怖かった。あの空港の時に頷けなかったのを何度も後悔した。
「小林さん。もう少しビール飲みますか?」
「うん。じゃ、もう少しだけ」
すぐに冷たいビールが届けられると、小林さんはニッコリと笑う。そんな小林さんを見ながら仕事の疲れがどんどん癒されていく。そんな飾らない彼が好きだと思う。
だからこそ、これ以上の関係を望んではいけないと自分に言い聞かせた。
だけど、あの本社営業一課で過ごした日々は私にとっていい糧になっている。人と関わらないで生きてきた私には大きな変化でそれには自分でも驚く。気軽に声を掛けることが、高い垣根のように感じていたが、実際はそんなでもなくて、アッサリと飛び越えることが出来た。私の傍にいる人は東京北研究所にいる時よりも格段に増えている。
同僚と話しながら少しだけ自分を出すことにも慣れてきた。自分の思いを言葉にするのは難しい。でも、それは大事なことだと今は分かる。でも、小林さんのことは別。
こんなに近くにいるのに、こんなにも好きなのに、私は『好き』ということは言えないでいる。その言葉で今の優しい関係が壊れてしまうのが怖かった。あの空港の時に頷けなかったのを何度も後悔した。
「小林さん。もう少しビール飲みますか?」
「うん。じゃ、もう少しだけ」
すぐに冷たいビールが届けられると、小林さんはニッコリと笑う。そんな小林さんを見ながら仕事の疲れがどんどん癒されていく。そんな飾らない彼が好きだと思う。
だからこそ、これ以上の関係を望んではいけないと自分に言い聞かせた。