あなたと恋の始め方①
「折戸さんは憧れの人で現実にいないアイドルみたいな人だから。私には後藤さんしかいないし」


 そう言って、川田さんは少しだけ住田さんを睨むと、住田さんはクスクスと笑いだす。


「はいはい」


「今日は勝負下着も用意したし、準備万端でお泊りなの」


 二人の話を聞きながら徐々についていけなくなる私がいる。土曜日は初めての小林さんとのデート。でも、同じ日に川田さんは勝負下着で準備万端。高校生デートしようという私と、思いっきり甘い夜を過ごすのが確実な川田さん。でも、川田さんの方が私よりも一つ年下で…。


 やっぱり私には恋愛は向いてないのではないかと思ったりもする。川田さんが本当に彼のことが好きで今日のデートを本当に楽しみにしているということは分かる。恋をしている女の子ってこんなに可愛いんだなって思った。でも、私にここまでのきゃぴきゃぴ感はない。



「凄く可愛いの。絶対に後藤さんは可愛いと思ってくれるはず」


「はいはい」


 そこまでくると住田さんは本気でどうでも良くなったようで、目の前のコーヒーのカップに口を付け、フッと美味しそうに顔を綻ばす。勝負下着事情は興味もないのかもしれない。コーヒーを飲みながら視線は手に持っている携帯に視線は注がれる。話を聞いているのかいないのかさえわからないけど、それでも川田さんは必死に話を続けていた。


「横に可愛いリボンがついているヒモパンなのよ。それも真っ白。清純なのにちょっとエロって感じがいいと思わない?」

< 215 / 403 >

この作品をシェア

pagetop