あなたと恋の始め方①
 モノレールに乗って、遊園地の前まで来ると思ったよりも多くの人に驚く。前方の並んでいる列がフワッと崩れたかと思うと、広く空間が広がっていて、左右にチケット売り場。そして中央に遊園地への入り口が広がっていた。遊園地の入り口にはたくさんの人が溢れていて、やはり気候のせいか家族連れが多い。


 夢の世界が目の前に広がっていた。ドキドキするし、とっても楽しみで…今日という一日を小林さんの横で過ごせるなら嬉しい。


「さ、行こうか」


 私は小林さんの手に引かれて入場口に向かって歩いていく。たくさんの人と一緒に銀色のバーを押して入った先には夢の世界が広がっていた。ここが日本だと忘れてしまいそうなほどの外国の街並みを模した光景が広がっている。そして、その中央には大きなウォーターフロントが広がっていた。テレビで見たことは会ったけど、実際に見るのは初めてで、私はその広がる光景にしばし見とれていた。


「凄いです」


「うん。俺もそう思う。園内を動く前にまずはこれを入れるのを買わないと」


 そう言った小林さんの手にはチケットがあった。このままでもいいけど、やはりこういうところではチケットケースに入れて胸に下げた方がいい。入り口にところのワゴンには色々なタイプのチケットケースが置いてある。小林さんはそれのことを言っているのだろう。


「はい。どんなのがいいでしょう?」


「好きなのを選べばいい」


「でも、可愛くて悩みます」


 本当にどれもこれも可愛い。買うのは一つなのにこんなにも自分に決断力がないのかとさえ思う。
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