白と黒、そして白濁
「おまえら」
そう言い、某は周りの男性たちに顎をクイッと上げた。
男性たちは私から鈴蘭を離し、おんぶをして違う部屋へ連れていった。
鈴蘭……。
大丈夫かしら?
私は鈴蘭が連れていかれた方を見た。
「おい」
某の隣に男性が置いた丸椅子を、某は座れと言うようにポンポン叩いた。
私はそそくさと座った。
なぜ隣なのだろう?普通は向かい合うものよね……
スーハー スーハー
某は煙草を吸って吐いた。
白い煙が上に進んでいく。
「……鈴蘭大丈夫なのかしら」
「少し休めば、気が楽になるだろうよ。あんたもとんだ厄を持ってきたものだよ。あいつにする話しじゃなかったね。あたしも配慮が足りなかった」