桜色の恋 (龍と桜とロボットと。)
少し、
人がいなくなってきた頃


「やっとだ....」

クラス表に近づく。

さっき、あの五人組も見に来ていたから、
巻き込まれることはないだろうし...

そう思いながら名前を探す。


「橘...た......たち....」


ドンッ

近くでふざけていた男子が
ぶつかってきた。

「っ!?」

不意にぶつかられて
体勢が整えられない。


どさっ...

そのまま床に転んでしまった


「邪魔なんだよ!
ロボットのくせに!!」

ぶつかった人がそう言って走っていく。


「っ...」

痛みと驚きで
すぐに立ち上がれない。


ロボット、

.....かぁ...



「……はは」


やっぱり、
そんなあだなが広がってるんだ...

きっと私の名前、
知ってる人いないんだろうな...

ふと、そんな風に思って
自虐的な笑みがこぼれた。
< 10 / 315 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop