溺愛クルーズ~偽フィアンセは英国紳士!?~
「君の事を少し誤解してしまっていたかもしれない。すまなかった」

「いえ。あの夜の事は事実ですから」

すっかり落ちついた二人は、お互いに認め合っているようにも見えた。

人がワインやシャンパンの試飲している短期間で!
でも、確かにこんな形でなければ、仲良くなりそうな二人だと思っていた。


「最後に、これだけは聞かせてくれませんか」
「何だ?」
「『サクラ』さんと、婚約者である七帆はどちらが大切でしょうか」

(え……)

まさか此処で自分の名前が出るとは思わなくてうろたえてしまう。

二人も、私が此処で聞き耳を立てているなんてきっと想像もしていないはずだ。

だからこそ、本音が言える。

「面白いことを聞くね」
ふっとジェイドさんの声のトーンが緩くなっていく。

「彼女と七帆を比べるのはおかしいよ。彼女たちは、同じ次元では考えられない。同じ定義で考える位置には最初から居ないのだから」

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