溺愛クルーズ~偽フィアンセは英国紳士!?~

泣きすぎて疲れた私は、ふわふわと昔の事を思い出しながら気づけばうたた寝をしていた。


バスケの試合、手足が長いだ身長が少し高いだのちやほやされて始めたバスケ。
中学、高校と進んで行くと身長差はほとんど埋められた。
ただ私が成長するのが早かっただけ。
すぐに皆が追いついて、一列に並べば後は抜かし抜かされ、その中でチームワークも育てていく。
負けたくないと思うとギスギスした態度をとってしまわないか不安になって、だからそれを隠すために自分を殺して愛想よく頑張ってきた。

その中で、甲斐が私が無理をしているのを気づいてくれて、
それから私も楽になっていったんだ。

甲斐がバスケの試合で、仲間を信頼してパスしたり声をかけているのを見て、チームメイトを尊敬し信頼しそれで追い越したいとライバルとして対等な立場で見れる。
私に足りない心の一部が補えた気がして、甲斐は私の心の支えだった。

失う事が怖くて、隣に居られなくなるのが怖くて、私は気持ちをだまっていただけ。

彼はその好意に気付かずにいてくれて、その距離を保ってくれていただけだよ。
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