溺愛クルーズ~偽フィアンセは英国紳士!?~

「まあ。父が会話に英語を用いたりするから、自然と言うか強制的にですかね」
「強制的? じゃあ、嫌い?」
「嫌いだったら英語科なんて進みませんよ。ただ、英語を用いて接客する仕事がどうしても自信なくて。事務になった今も、後悔してしまうからトラウマというか」

半分は甲斐と近くに居たいという気持ちもあったからだけど、キャビンアテンダントになるには英語力以外も不安だったし、空港やデパートで働くとしても場所や求人も少なかったし。

結局、少ない求人の中を勝ち取れる自信がなくて、事務で落ち付いている。

「でも、甲斐の会社だって意外と倍率高かったし、事務の仕事が嫌いかって言われたら苦ではないって答えると思います」

「惜しい。こんなに話せるのに自信がないとは。君さえ良ければ俺のクルーになって一緒に航海したいぐらいだよ」

「ちょっとー。今はそんな発言揺らぐから止めて下さいよ。只さえ甲斐との破局で仕事場に居づらくなるから、転職したいなって思ってしまっているのに」

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