溺愛クルーズ~偽フィアンセは英国紳士!?~

せめてこんな豪華客船での生活中は考えたくなかったけど、もう何人かは私がハワイに行ったのと甲斐がハワイに行った日程が同じ事から色々推測していると思う。

で、甲斐があの後輩ちゃんと結婚やら婚約やら発表したらきっと私は捨てられてと噂が立つはず。

「自分の持っているスキルを積極的に生かすのも大事だよ。ナホは俺と甲斐の仲裁にも入ってくれる協調性や纏める力もある。英語の発音も申し分ない。恋愛がらみで仕事が息苦しくなるなら、俺を頼ってくれていいよ」

何故かジェイドさんに褒められるとこそばゆい。
大げさすぎるけど、でもお世辞でも彼が私の事を見てくれていると思ったら嬉しい。

「あはは。ジェイドさんを頼るなら、もうちょっと自信がついたらね」

とてもじゃないけど、ブラウくんやケイリーさんみたいなコンシェルジュの仕事は無理だ。

それは目の前の、ひよこかどうか怪しいタオルアニマルを見ていても分かった。
< 173 / 244 >

この作品をシェア

pagetop