溺愛クルーズ~偽フィアンセは英国紳士!?~

「わー。どれから食べようかな。いやーん、美味しそう!」

お昼なのにそんなに人が多くないのも嬉しい。
やっぱり船長のジェイドさんは注目を浴びてしまうものの、誰もそれ以上声をかけて来ないのは、――私の腰に置かれた彼の手の効果だろう。

「じゃあ、先に俺は飲み物を取ってこようかな。キミは何にする? アルコール以外で」

いくら私でも昼間から飲みませんってば。

「パインジュースがいいです。ジェイドさん、何か私、取りましょうか?」

「いいよ。女性にはそんな事させられないって言っただろ。好きなものをバランスよく取って良い子で座って待ってなさい」

ウインクまでしてそう告げると、颯爽と飲み物を取りに行く。

飲み物一つ、動作一つでも彼は何故か無駄も隙もなく格好いい。

「キミ」

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