溺愛クルーズ~偽フィアンセは英国紳士!?~
「食べた後は、運動よ。運動」
「――全種類もケーキを食べたのは確かに驚いたけれど」
ビッフェのあと、紅茶を飲んで少しお腹を休めてから、さっき言っていたバスケコートへ向かう。
ちょっと運動しておかなければ、きっとドレスが入らない気がする。
ボルダリングももう少し高いところまで登れるようになりたかったし、色々と中途半端になってしまったのは悔しい。
ボルダリングだけは、日本に帰ってからも続けよう。
「全種類のケーキが私に食べて欲しいって訴えてたもん。ね、ジェイドさんはバスケの経験は?」
「運動は苦手なものはないかな。船上サーフィンもこの船で人気だが、あれも得意だぞ」
ジェイドさんとサーフィンが似合いすぎていて、思わず笑ってしまう。
それは――明日までに一度でもお目に掛れるだろうか。
「じゃあ、1on1しよう! スポーツが得意ならハンデで左手でね」
「でもナホはバスケをしてたんだろう? 俺に不利すぎはしないか」
「あれ? 片手だと負けると思ってる? 私に怖がってるな」
「ナホの自信満々な容姿を見れば警戒するのは当然だ」
ニヒヒと意地悪に笑ってみると、ジェイドさんも呆れつつも闘志を瞳に燃やしてくれた。
勝負が好きなのは本当みたいだった。