溺愛クルーズ~偽フィアンセは英国紳士!?~

彼は本当に、純粋に、女性は守るための存在だと思っているんだと思う。
だから、そんな風に私でさえ特別な女の子なんだと思わせてくる言葉を、平気で吐く。

そんな言葉を今まで貰った事ない私は、――貴方に惹かれないはずないのに。


バスケコートには入らず、入口で二人をただ見ていた。

バスケ部部長の甲斐をあっさりと抜いて、綺麗なフォームでシュートするジェイドさんを、ただ見ていた。

ズルイと思う。
身長と手足の長さが、甲斐と圧倒的に違う。

目が離せなくなる。

「見たか! ナホっ」

嬉しそうに私の名前を呼ぶ、その声が好き。

「次は左手で勝負してやろうか」

得意げにジェイドさんが言うのを、額の汗を拭いながら悔しそうに甲斐が見ている。
甲斐だってプライドがあるのだから仕方ない。

「リベンジは、ブラフォード船長の得意なスポーツを今度教えて貰ってからにします。二人の時間を邪魔できませんからね」

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