溺愛クルーズ~偽フィアンセは英国紳士!?~
「ちゃんと、ジェイドさんに聞いてみて。サクラちゃんの事について。それで真実を知って、キミがちゃんとジェイドさんに伝えてあげてくれ」
「そんな。待って、どういう事?」
今にも笑いだしそうな顔を、必死で堪えているブラウさんは、壁に寄り掛かって震えだしてしまった。
一体、何に笑っているの?
「直接、ジェイド船長に問いただすんだよ。俺からは言えない」
涙目で笑うブラウさんはそのまま、軽く会釈すると笑いを堪えたまま去っていく。
その言動に首を傾げるしか私には出来なかった。
でも微かな光が湧きでてきたようで、不安の様な焦りが握った手を湿らせていく。
今さら――聞いたところでどうなるんだろう。