溺愛クルーズ~偽フィアンセは英国紳士!?~


こんな、お姫様のような扱いはもうこの先ないかもしれない。

マッサージの後、驚くほど滑らかになった肌に、綺麗に磨かれていくネイルに自分の身体だとは思えないほど溜息が出てしまった。

魔法のような甘い彼の言葉が、私を変身させていく。

キスさえも戸惑う私と、一緒のベットに寝ようと侵入してくる彼の、
ぎこちない婚約生活の終わり。

綺麗に終われば、きっと素敵な思い出になって心の中で宝石となって輝いてくれる。

翡翠色の宝石になって。


「美山様、オーダーされていたお洋服も届いていますよ」
「髪はどうされますか?」


ハーブティーを持って来てくれたスタッフさんに言われて心が弾んだ。
彼が私に似合うだろうと決めてくれたドレス。

「髪は巻くだけにしようかなって思ってて、後は自分でします!
あの、今すぐ着たいので此処で着替えてもいいですか?」

私がそう尋ねると、快く頷いて、すぐにドレスを運んできてくれた。

ハンガーに掛けられたドレス。首元のタグに船の名前が綴られていて思わず飛び上がってしまいそうだった。

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