溺愛クルーズ~偽フィアンセは英国紳士!?~

フラワージャガード地を使用したフロントリボンベアのゴールドピンクのドレス。レースとバルーンスカートで上品でレトロなのに、大きめの花柄で上品すぎないで元気な雰囲気もあって、――私に似合いそう。
いや、こんな可愛い服、――着こなせたらきっと素敵だ。

凄い。本当に腕を通しただけで魔法にかけられたようだ。

心が躍る。
早くジェイドさんに見てほしい。

「あ、背中のファスナー……」

どうしよう。閉まらない。上からも下からもチャレンジしたけど、半分ぐらいしか締められなかった。

「すいません、このファスナー誰か」

着替えていた部屋から、ひょいと外へ顔を出す。
さっきからずっと従業員は女性にかいなかったし、気にも留めていなかったんだけど。

「み、美山さま!」

白い箱を持って今、入って来ようとしたケイリ―さんが目を見開いて此方を見ると、飛び上がってしまった。
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