溺愛クルーズ~偽フィアンセは英国紳士!?~

「ピンクが好きだと思ってたり、スイーツが好きだと思ってそう。女の子は皆、ふわふわ可愛いとか、守ってあげなきゃとか使命感に燃えているというか」

「キミは、案外毒を吐くんだね」

苦笑いを浮かべて否定も肯定もしないけれど、ジェイドさんのお皿のパンケーキは、ブラックコーヒーでちまちま口の中に流し込んでいるように見える。
甘いもの、得意ではないのに私に付き合ってくれている。

「そうですか? はっきりと言ってしまうタイプかもしれませんが。でも、どちらにしろ、私にはピンクとかあまり似合わないかと思います」

「そうか?」

「私、パンケーキも良いけどビールに焼き鳥も好きだし、服はジャージの方が部屋では落ちつくし、髪だってこんなにふんわりいつも巻いているわけじゃなくて――」

そうだ。ぜんぜん普段から可愛くないんだ。
甲斐に飲みに誘われると、取り繕ったように女の子の恰好を身に纏うけど、所詮偽りだから、ずっとその姿で居るのはきっと無理。
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