溺愛クルーズ~偽フィアンセは英国紳士!?~

「女性は全て美しいし守りたいと思うせいか、本当にたった一人の大切な女性が何処に居るのか見えて来ないんだ。全て平等に美しいと思って、ね」

「それは、……もう病気としか言えないですね」

「ああ。困ったよ。それで言えば、キミは平等な女性の中で一番だ。放っておいたら思考は落ちていくし、可愛いのに自信はないし、俺に理想を持ち過ぎだと言い放つし」

それは褒めているのか馬鹿にしてるのか悩むような話しながらも、やっぱり甘いものばかりはきつかったみたいで、フォークを置くと珈琲をお代わりしてしまった。

「理想と言うものが無いから、一般的な女の子のイメージを押しつけてしまった。すまない。夜はビールと日本食でも食べようか」

キツイ私の言葉に、彼は怒らずに受け止めて微笑んでくれた。
優しく、私を甘やかしてくれる。

この甘さは、中毒になってはいけない甘さだ。

「ビールなんて日本に帰ればいつでも飲めるもの。夜はせっかく服を買ってもらったんだから、ディナーに参加したいかな」
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