俺様御曹司の悩殺プロポーズ
それは、こんな話――。
立花さんと風原さんの小学校は、お金持ちの子息女が通う由緒正しい学園だった。
ふたりは同じクラス。
そのクラスで6年生の冬に、ある事件が起きた。
クラスメイトの財布が、体育の授業中に教室から盗まれたというのだ。
「財布がない!」と騒いだのは、某財閥の息子。
その子はすぐに立花少年に、
「お前が盗んだんだろ!」
と詰め寄ったそうだ。
立花少年は、クラスで浮いた存在だった。
日本生まれの日本育ち、外国には行ったこともないのに、
“ガイジン”とあだ名を付けられていた。
小さな頃は女子に間違われるような可愛さで、
それも、からかいの種となっていたらしい。
そんな立花少年に、突然言い掛かりをつけた財閥の息子は、
立花少年の鞄を奪い、中身を床にぶちまけて……
なくなった財布が、本当にその鞄から見つかった。