俺様御曹司の悩殺プロポーズ
そそそ、それは……嬉しいけど、嬉しくない。
キスも甘い台詞も、心のこもっていない偽物なんて、何だか悲しい。
何より、そんな破壊的な攻撃を食らったら、絶対に意識が吹っ飛んでしまう。
今気を失うと確実にそのまま寝ちゃって、朝まで目を覚まさない自信がある。
この家に毎晩お邪魔している私だけど、さすがにお泊りしちゃうとマズイでしょう。
でも、白状したくもないし……。
頭の中でごちゃごちゃ考えている間も、
イケメンフェイスはゆっくりと確実に、距離を詰めていた。
心臓はオーバーヒートで、ドキドキし過ぎて破裂してしまいそう。
「まだ言う気にならないのか?
強情な奴だな……」
そんな言葉が、吐息と共に私の唇に掛かる。
慌てる心の一方で、これはただの脅しだと、言い聞かせる自分も存在した。
いくら風原さんだって、そこまでするはずは……。
きっと寸止めで終わる。
うん、そうに違いない。
そんな甘い考えが、頭の中で勢力を広げている最中に……触れた。
本当に、唇が触れた。
柔らかで滑らかな唇の感触を、私は確かに自分の唇の上に感じていた。
目を真ん丸にして、呼吸することもできずに固まる私。
風原さんは色気を隠すことなく、その瞳に溢れさせていた。