俺様御曹司の悩殺プロポーズ
 


ハウンになるギリギリのところで、

心の天秤は白状する方へと、大きく傾き止まった。



「最初から、素直にそう言えばいいんだ」



スッと離れる風原さんは、何事もなかったような普通の顔して、私の隣の椅子を引いて座った。



一方私は、瀕死の蛙みたいな顔して机に突っ伏し、酷使した心臓を休めていた。



ズルイよ……。

言いたくないのに、言わなくてはならないなんて。


弱点を握られている以上、この先も逆らうことができないのだろうか……。



ドキドキするのは、私だけ。

溜め息つくのも、私だけ。


風原さんは長い足を組み、テーブルに片肘ついて、

「早く言えよ」と催促してくる。



突っ伏していた顔を上げて、仕方なく話し始めた。


缶珈琲をこぼされていたことから始まり、嫌がらせされた全てのことを……。



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