俺様御曹司の悩殺プロポーズ
「お客さん、もしかしてモーニング・ウインドに出てる人ですか?」
「あ、はい、そうです」
「へぇ、たまに芸能人を乗せてるけど、女子アナさんは初めてだな〜。
モーニング・ウインド、毎朝見てますよ!佐川亜梨沙さん、綺麗だな〜と思って」
「そ、そうですか……」
佐川アナの名前が出て、怒りがフツフツと沸いてきた。
今回の偽メールもきっと、一連の嫌がらせ犯人と同じ人物だと思う。
ということは、これも佐川アナが……。
今回はただの嫌がらせで済ませていいレベルじゃない。
遅刻したら、私だけじゃなく番組に関わる全ての人が困るのに。
なんて酷いことをするんだ!
そんなことを私が考えていると気づかない運転手さんは、
佐川アナを褒めちぎっている。
迷惑にも、佐川アナについて楽しそうに話し続けている運転手さんだったが……
5分経ち10分経つと、会話のペースが遅くなり、車のスピードも落ちてしまった。
「あの、この車、さっきからあまり進んでいないようですが……?」
心配になってそう聞くと、運転手さんは済まなそうな声でこう言った。