俺様御曹司の悩殺プロポーズ
 


プツリと通話は途切れてしまった。


言われた通りに、風原さんに画像を数枚送信してから、

道端にしゃがみ込んだ。



彼の声を聞いたお陰で、パニック状態からは抜け出せたけど、

泣きたい状況は変わらない。



ストッキングが破れて膝から血を流し、涙でメイクが崩れた私は、ひどい姿


道行く人々は怪しい物でも見るように、眉を潜めて通り過ぎていった。



間に合わないと諦めかけている頭の中には、悪い想像だけがどんどん広がっていく。



司会の浜本さんは、ただでさえ女子アナ嫌いだというのに、

私が遅刻したら許してくれないだろう。



収録は険悪なムードのまま進み、お蔵入りになったりして……。


いや、それどころか、収録中止になって、特別番組が流れてしまうかもしれない。



私が桜テレビに与える損害は、どれほどの物か……。


もうお仕事をもらえなくなって、モーニング・ウインドも首になり、北海道に送り返されちゃうかも。


そうなったら風原さんとは、お別れで……。




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