俺様御曹司の悩殺プロポーズ
何だか照れ臭いけど、風原さんの腰に腕を回してギュッとしがみついていた。
二車線の道路の渋滞の車列の隙間を、バイクは速いスピードで走り抜ける。
予想以上の速さに怖くなって目をつむると、
苦しいほどの胸の高鳴りと共に、色々な想いを感じた。
忙しい人なのに、自分の打ち合わせを抜けてまで、私を助けにきてくれた。
ありがたくて申し訳なくて、せっかく止まった涙がまた溢れてしまいそう……。
広い背中にしがみついていると、ホッと安心できるような……
それとは逆に、ドキドキして感情が高ぶるような……不思議な気持ちになる。
白いワイシャツ越しに感じる、風原さんの体温も、汗も、筋肉美も、
彼に関する何もかもが、私を抗えない領域に押し流してしまう。
私……この人が好きだ……。
今まで必死にごまかそうとしてきた感情に、ついに根負けして、心の中でそっと呟いた。
風原さんが好き……。
釣り合わない私だから、叶わない恋だと知っているけど、もうごまかせない。
認めるしかなかった。
私は確かに、風原さんに恋をしているのだと。