俺様御曹司の悩殺プロポーズ
 


離れた場所から会話は聞き取れなかったけど、

彼が何について謝っているのか、すぐにわかった。



それは……昨日の打ち合わせを“急用”と言って抜けたことについて。



風原さんに迷惑をかけてしまったことを改めて申し訳なく感じてから、

“許せない”という気持ちが胸の中にフツフツと沸いてきた。



許せない……風原さんにまで害が及ぶなんて。


犯人の佐川アナに、文句を言ってやらないと、気持ちが収まらないよ!



メモ用紙を握ってドスドスと廊下を進み、メイク室のドアを勢いよく開けた。



今朝は少し早目に出社したので、メイク室のメイクさんは、まだ花ちゃんしか来ていなくて、

ヘアメイク中なのも、佐川アナ一人だけだった。



「あら、小春ちゃん、早いわね。
おはよ〜って、え?どうしたの?

お鼻の穴が全開で、鼻息フンガフンガしちゃってるわよ?


んも〜綺麗なお顔が台なしに……あらやだ、違ったわ。

小春ちゃんは、綺麗顔じゃないのよね。

女子アナにしては珍しいマヌケ顔。うふふ〜」




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