俺様御曹司の悩殺プロポーズ
ツッコミ入れて欲しそうな花ちゃんを、つい無視してしまう。
出陣前の武士のような気持ちで、佐川アナの横に立った。
長い髪を花ちゃんに結ってもらいながら、自分でメイクしている最中の彼女は、
隣に仁王立ちする私に、視線だけをチラリと向けた。
「何?」と言いたげに睨まれたけど、彼女は何も言わない。
私の存在を無視して手鏡に視線を落とし、アイメークの続きに取り掛かっていた。
無視されるのはいつものことだけど、今日はその態度にもムッカ〜と腹が立った。
手鏡と彼女の顔の間に、シワシワになったうさぎのメモ用紙を差し入れ、
一気に苦情をまくし立てた。
「こういうの、もうやめてもらえますか?
昨日はとっても大変でした。
何とか間に合って収録も無事に終わりましたが、危うく浜本さんを怒らせるところでした。
困るのは私だけじゃないと、わかってやっているんですか?
他の人まで巻き込むような嫌がらせは、酷すぎます!許せません!
私が気に入らないからって、こんな卑怯な嫌がらせをするなんて……あなたは最低です!」