俺様御曹司の悩殺プロポーズ
心から、それが一番いいと思っていた。
丸く収めて、これからは皆が気持ち良く働けることを望んでいた。
そんな私に佐川アナは、
「馬鹿が付くほどのお人よしね」と呆れていて、
風原さんは少し驚いてから頬を緩めて、「わかった」と言ってくれた。
中村アナは、新種の珍獣に出会ったような目をして、マジマジと私を見てからこう言った。
「日野さんは真っ白な世界で育った人なのね……。
そんなんじゃ、黒いこの業界で生きて行くのは辛いわよ」
真っ白な世界……そんな風に言われるほど、私は心の綺麗な人間じゃない。
他人を羨むことも、悔しく思うことも、
ふざけないでよ!と怒りを爆発させることだってある。
それでも中村さんを許したいと思うのは、自分に自信が持てないせいかもしれない。
一応成長しているようだけど、周りの素晴らしい女子アナ達に比べたら、技術はまだまだ未熟。
そんな私が、優秀な先輩を辞職に追い込むなんて、できない。
罪悪感に押し潰されてしまいそう。