俺様御曹司の悩殺プロポーズ
私を待っていた風原さんが、何かを言おうと口を開きかける。
それを遮り、ブンブンと首を横に振って訴えた。
「無理ですよ!私が代役なんて!
初見の原稿はまだまだ苦手だし、私がダメ女子アナなのは、風原さんが一番よく知っているじゃないですか!
佐川さんの代わりなんて、そんなのできません!」
いつか風原さんの隣に立って、一緒にニュースを読みたいという夢を持っていた。
それは叶わぬ夢だったはず。
その夢が何の前触れもなく実現可能になると、喜ぶよりも先に、怖いと思ってしまう。
原稿の下読みができていないし、何より心の準備ができていないから、怖くてたまらない。
どうしよう、きっと失敗しちゃう……。
全国生放送で醜態を晒し、スタッフ全員に迷惑をかけてしまう。
風原さんには、呆れられて見捨てられ……。
それなら、初めからやらずに逃げた方が……。