俺様御曹司の悩殺プロポーズ
そんな会話が交わされているところに、花ちゃんが戻ってきた。
「ちょっと涼ちゃん! あたしから逃げようとしても、そうはいかな……。
あらあら、麵堂くんびしょ濡れじゃないの〜。どうしちゃったのよ〜」
いつもなら、花ちゃんを邪険に扱う風原さんだけど、
今はちょうどいい奴が来たとばかりに、花ちゃんの肩にポンと手を置いた。
「私の失態で麵堂くんを濡らしてしまいました。
花山田さん、すみませんが彼のフォローをお願いします」
「はあ⁉︎ なんであたしが……」
「お願いします。花ちゃん」
風原さんが、“花ちゃん”と口にするのを初めて聞いた。
確信犯的なその頼み方に、花ちゃんは赤くなってから、さめざめと泣きだした。
「うっうう、嬉しい……涼ちゃんがやっと花ちゃんと呼んでくれたわ……。
これって、恋人へのステップアップと思っていのよね?
もうあたし、涼ちゃんのためなら何だってやっちゃうんだから!」