俺様御曹司の悩殺プロポーズ
ドキドキし過ぎて、胸が張り裂けてしまいそう……。
風原さんが見せてくれたのは、私への嫉妬と所有欲。
最近は全然構ってもらえなかったから、そんな言葉を聞けるとは思わなかった。
私は彼に求められている。
そのことを久しぶりに感じて、心が歓喜に震えていた。
嬉しすぎて、涙が……。
好きだと言ってもらえたわけじゃなく、彼女もどきのポジションは変わらない。
それでも喜びの涙が溢れて、ポロポロとこぼれ落ちた。
突然泣き出した私に、風原さんは少し驚いた顔をしてから、ふっと表情を和らげて私を引き寄せた。
こうして抱きしめてもらえるのも随分と久しぶりで、涙の量がますます増えてしまう。
手にしていたバッグをドサリと落として、夢中で彼の背中に腕を回してしがみついた。
「泣くほど我慢していたのか……。
淋しい思いをさせて、悪かったな……」
風原さんは悪くない。
私や番組のことを考えて、距離を置こうと言ったその気持ちは、理解しているつもり。
悪いのは彼ではなく、淋しさを我慢できずに子供みたいに泣きじゃくり、困らせている私の方だ。
そう言いたくても涙にむせび何も言えなくて、彼の胸で顔を横に振るだけだった。