俺様御曹司の悩殺プロポーズ
◇◇◇
忘年会の日から二週間ほどは、また構ってもらえない日々が続いていた。
でも心はウキウキして、ちっとも淋しくない。
約束してくれた温泉旅行が楽しみで仕方なかった。
そしてとうとう、その日がやって来た。
一月一日の今日、テレビはお正月の特別番組ばかりで、桜テレビにチャンネルを合わせると、和装の風原さんが生放送のバラエティーの司会をしていた。
「す、素敵……」
いつものスーツ姿も勿論カッコイイけど、普段見慣れない袴姿は特別感があって、目が奪われてしまう。
これは永久保存しておかなくちゃと、慌てて録画ボタンを押した。
私はお休みで家にいるが、彼は今日も朝からお仕事。
仕事終わりは15時半頃になると言われていて、出発はそれからになる。
迎えに来てくれるのを待ちながら、私は旅行の準備をしていた。
実は朝から6時間ほど、断続的に荷作りしているのに、まだ終わっていない。
これで完璧と思って旅行バッグのチャックを閉めても、
「やっぱりアレもコレも持っていこうかな……
ああ、入らない!もっと大きい鞄にしなくちゃ!」
そんな風に出したり詰めたり点検し直したりを繰り返して、中々準備が終わらないのだ。