俺様御曹司の悩殺プロポーズ
レースの下着の入ったポーチを見つめていると、また気持ちがそっちに流れてしまいそうなので、慌ててスーツケースを閉じた。
ちょうどその時、スマホに風原さんからメールが届いた。
【悪い、遅くなった。着いたから、駐車場まで下りてこい】
時刻は16時になっていた。
仕事を終えて帰ってきたばかりの彼は、車から下りずに私を待っているみたい。
スーツケースを持って部屋を出て、風原さんのもとへと急いだ。
ゴロゴロとスーツケースを引いて車の横に立つと、運転席から下りてきた風原さんに笑われてしまう。
「随分と大荷物だな。
箱根に一泊だぞ?海外旅行じゃないぞ?」
「わかってますけど、諸事情あって、持って行きたい荷物が増えちゃって……」
その諸事情については、恥ずかしいので説明できないけれど。
スーツケースは車のトランクに積んでもらった。
後部席に乗り込み、頭まで毛布を被って横になる私。
こうして車に乗せてもらうのも久しぶりで、心が浮き立つ。
東京を出たら、毛布から顔を出してもいいぞと言われていた。
箱根までの道中、ドライブデート気分で楽しめそうだとウキウキしたのに、東京を出る前にあくびが出て、瞼も下がってくる。
昨夜は緊張して余り眠れなかったためか、心地よい高級革張りシートと車の振動に誘われて、うっかり眠り込んでしまった。