俺様御曹司の悩殺プロポーズ
「ば、罰ゲームって……どんなことするんですか?」
風原さんのことだから、個人レッスン的なものかもしれないと考えていた。
上京して間もない頃、体力をつけることも必要と言われて、
マンションの3階から風原さんの家がある25階までを、階段で上らされた。
もしかして、罰ゲームもそれ系だったらどうしよう。
この建物の周りを100周走ってこい!とか、
もしくは腹筋とスクワット100回ずつとか、風原さんなら言い出しかねない。
冷や汗をかく私に、風原さんは言う。
「そんなにビクビクしなくてもいい。大変なことではないから。
一旦、罰ゲームについては忘れて、今は料理を楽しめ」
「え? 内容を今は教えてくれないのですか?」
「後で教える。俺は楽しみを取っておくタイプの人間だからな」
風原さんにとっては楽しみでも、私はヒヤヒヤしているんですけど……。
空の杯を差し出されたので、お酒を注いだ。
話題は別のことに逸れて、箸を持ち直した私は高級懐石料理の続きに舌鼓を打つ。
二人で食事が出来る幸せを感じながらも、罰ゲームって……と、まだ考え続けていた。