俺様御曹司の悩殺プロポーズ
風原さんは希望を込めた予想を口にしたけれど、その表情は硬いまま。
不安を拭えないのが、伝わってきた。
「私はどうしたらいいですか?
また、離れていた方がいいですか?」
彼の窮地を救ってあげたくても、何をすればいのか……。
おバカな頭では、淋しさを我慢して離れていることくらいしか思いつかない。
私の東京での任期は、3月末まで。
一年契約なので、4月からは北海道放送局に帰らなければならない。
モーニング・ウインドの3月卒業は決定事項だけど、東京勤務の契約をなんとか引き伸ばせないか……。
風原さんはそれを上に掛け合ってくれているけど、女子アナ飽和状態の今は、それも厳しいみたいで。
つまり、こうして一緒に過ごせるのは、あと2ヶ月半しかない。
その短い期間をできるだけ一緒に過ごしたくても、こんな状況なら距離を置くことも我慢して受け入れる。
私には、それくらいしかしてあげられないから……。
そう思って言った『離れていた方がいいですか?』という言葉に、風原さんは頷かなかった。
私の体を両腕できつく抱きしめ、こう言ってくれた。
「今から離れても効果は薄いし、俺が耐えられない。
側にいてくれ、小春。
しばらくは向こうの出方を様子見だ。どの道、政治家になるつもりはないから、二択を選ぶも選ばないもない。
大丈夫。何が起きても、お前だけは守るから……」
嬉しい言葉をもらい、逞しい腕に守られても、どうしようという不安は消えてくれなかった。
耳をつけている彼の胸元から、ドクドクと不安の音が聞こえている。
風原さんも、怖いんだ……。
私達、これからどうなってしまうの……?