俺様御曹司の悩殺プロポーズ
「それで、ここなんですがーーどっちの表現がいいかとーー日野さん? 聞いていますか?」
隣に立つ雨雲くんに、コートの肩をトントンと叩かれハッとする。
「日野さん、具合が悪いんですか?」
「あっ……大丈夫です。
ぼーっとしてごめんなさい。
ちょっとだけ、寝不足で……」
昨夜は一睡もできなかった。
眠れるわけがない。
これから風原さんはどうなってしまうのか。
雑誌の記事が出てもアナウンサーとしてやっていけるのかと考えて、不安で仕方なかった。
昨夜は風原さんの家には行っていない。
忙しいと言われ、局に泊まるかもしれないから夕食を作らなくていいと電話が入り、
今朝も【悪いがタクシーで出社してくれ】とメールが一通届いただけ。
忙しいと言われては、私からやたらと連絡するわけにいかない。
昨日の会議室での話の続きが気になるけど、風原さんとまともな話しが出来ずじまいだ。
何もわからずただ不安だけが増大する中で、一回目のお天気コーナーが始まろうとしていた。