俺様御曹司の悩殺プロポーズ
それからしばらくの間、同じ原稿を繰り返し読まされ、
細かいダメ出しと、高尚なご指導を承った。
そのせいで本番前だというのに、私の元気ゲージが半分まで下がってしまう。
あの風原涼に直接指導してもらえるなんて、実にありがたく光栄なこと。
それを理解していても、本番前はやめてほしい……というのが本音だった。
そんな状況から解放されたのは、30分後のこと。
「時間がないな。もうスタジオ入りしないと。
また暇を見つけて、指導してやる」
風原さんがそう言って立ち上がり、
「はひ……ありはほうございまひた……」
原稿の読みすぎで口の中がカラカラになった私も、ヨロヨロしながら立ち上がった。
彼は優雅に颯爽と、スタジオへ。
私は疲れた喉と脳みそを抱えて、自分の原稿を手にアタフタしながら外へ飛び出す。