迷い羊に連れられて

麻美と俺は二人ともしばらくこういう大きい店で買い物をしていなかったせいで、夕方頃にはクタクタになっていた。



「疲れたな。夕飯どうする?」

「んー....お店探すのまた苦労しそうだし、孝一の家で食べる?私作るよ。」

「そうだな。食材ならある程度うちにあるから、そうするか。」



弟と二人暮らしの俺は、医学生で忙しい弟のために食材の買い出しや料理は俺がすることになっている。




家に帰りドアをあけると、女物の靴があった。



(あいついつの間に彼女を.....。)
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