艶麗な夜華
車が走りさったあと、


自分が初めて会ったあの男にドキドキしていた事に気が付く。



低い声、黒過ぎない肌、


長過ぎない黒髪、鋭くも色気のある目。




独特の雰囲気。



変化した空間。






きっと忘れていた呼吸を深く吸うと、


今の出来事がまるで架空だったかのように、


そこはさっきまでと同じ、


ただの山道。






静かに息を吐き、


トボトボと山道を下る。



どう考えても歩いて帰れそうにない距離に、


バッグからスマートフォンを取り出すと電波を確認した。




良かった、電波ある。



そしてふと、頭に浮かんだ彼、


近藤愛華に電話を掛けた。




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