艶麗な夜華
呼び出し音が鳴る事、


3コール目で電話に出た愛華。



「沙希……久しぶりだね。


電話くれて嬉しいよ」



耳に届く愛華の声は、


いつだって甘く優しい。




「ねぇ、愛華……」



だからつい、あたしは愛華に甘えて……



「どうしたの……?」



「あたしね……彼氏にフラれて……」



泣いてしまう。



そんなあたしを泣き止ませる事なんて、


愛華にとっては容易い事。







バーを経営している愛華。


女性客の多いその店。


女の扱いには慣れている。



翔と付き合う前まで、


週に3回は愛華のお店に行っていたあたし。



でも、翔と付き合って2年間、


一度も愛華のお店に行っていない。



それなのに、


「俺が今から迎えに行ってあげるよ」


あたしへの扱いはあの頃と全く変わらない。
< 13 / 700 >

この作品をシェア

pagetop