艶麗な夜華
独特な雰囲気を持った男。




男の存在によって、


一瞬にしてこの場の空気が変わる。





「ったく。ひかれたいのかよ」



「すみません……」



もう一度頭を深く下げると、


車の中から女の人の声が聞こえてきた。



「恭也、謝ってる訳だし……」



その声に頭を上げ、


助手席の方を見ると、


そこには困った顔で男を見る女性。



少し薄幸そうな雰囲気の彼女は弱々しく、


触れる事すら躊躇してしまいそうなくらい白い肌に、


細い体。



「わかったよ……」



彼は静かな声で彼女にそう話すと、


ゆっくりと車を走らせた。
< 11 / 700 >

この作品をシェア

pagetop