艶麗な夜華
「あっ、あの、私、広瀬と申します。


実はちょっとお願いがありまして、


あの…」



なんて言えばいいの?



よくよく考えたら、


翔の店が入っているビルの名前を知らない。



しかも、オーナーからすれば、


なんであたしがこんな電話を掛けてくるのか意味わからないし、


翔との関係を聞かれた時に、


"元カノです"って言うのも……。




どう話していいかわからず困っていると、


少し迷惑そうな感じでオーナーが話す。



「今、営業中なので、

早々に用件を話してもらえませんか?」



「あっ、すみません!あの、


テナントの賃料の事でご相談したいのですが、


先月オープンした服飾のセレクトショップ、


ん~と"プリーズ"ってお店の事でなんですが、


その賃料を来月まで待ってもらえないかと……?」
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